古墳なう

ご〜ご〜ひでりんの古墳探訪記

「庚申塚」

「庚申塚」

 国立市内にはかつては3ヶ所に庚申塚が存在したようですが、下谷保の東方の原と石神の市役所通りに存在したという2ヶ所は開発により消滅しており、唯一残されているのが、画像の国立市西3丁目に所在する庚申塚です。国立市立国立第二中学校の北側を走る旧江戸街道の道沿いにあり、土で盛ったマウンドは存在しないようですが、現在も庚申塔が祀られています。
 現地に設置されている、国立市教育委員会による説明板には次のように書かれています。

 庚 申 塚
 庚申塚は、悪疫を防ぎ、長寿を招くという中
国の庚申信仰に基づいて造られたものです。
 中国の道教では、六十日ごとにめぐってくる
庚申(かのえさる)の日は、人間に体内にいる三
尸の虫が、人の眠りに乗じて天帝にその罪悪を
告げ、人の寿命を縮めるという教えがあり、そ
の夜は眠らずに過ごすという風習が生まれまし
た。これを庚申待といいます。
 日本にも庚申信仰は古くから伝わっていまし
たが、江戸時代に入ると、庶民の間に庚申塔造
立や庚申待の風習が広まりました。
 この庚申塚は、かつての江戸街道に面して造
られており、今でも十月二十六日には庚申待の
行事が行われています。
 平成二年三月
             国立市教育委員会


「庚申塚」

 古代に築造された古墳を流用して造られた庚申塚も存在する中、下谷保古墳群など多くの古墳が築造された立川段丘縁辺部からさほど遠くない位置に所在する、この庚申塚を見学に訪れたわけですが、古墳とは無関係であるようです。
 庚申塚の名称はかつては古い道などに残されていたようですが、同じ敷地内のアパート名にも平仮名で「こおしん荘」と命名されているあたりが、いい味を出しているようです。。。

<参考文献>
原田重久『わが町国立』
くにたち中央図書館『くにたちしらべ NO.15』


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  1. 2017/06/06(火) 03:14:28|
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「谷保古墳」

「谷保古墳」

 「下谷保古墳群」は、青柳に点在する「青柳古墳群」よりも一段高い立川段丘縁辺部に、東西700m、南北150mの範囲で分布する古墳群です。これまでに、発掘調査により下谷保1~10号墳までの10基が古墳として確認されており、さらに古墳ではないかと推測される遺構も存在しているようです。
 今回紹介するのは「谷保古墳」です。『東京都遺跡地図』には国立市の遺跡番号23-5番の遺跡として登録されている古墳で、画像はこの谷保古墳を西から見たところです。発掘調査が行われていないため、埋葬施設や周溝の詳細は不明で、また埴輪や葺石の存在もわからないようですが、古墳ではないかと考えられている遺構で、国立市谷保の民家の敷地内に残されています。平成6年(1994)には多摩地区所在古墳確認調査団により測量調査が行われており、東西径約16m、南北径約14m、高さは約1.8mで、墳丘の東側がコンクリートの壁により裾部が削平、また残る三方は住宅により囲まれているものの、比較的良好な状況で残存しているようです。
 

「谷保古墳」

 鳥居をくぐると、墳丘の中腹には石段が設けられており、この石段を登ると墳頂部には祠が祀られています。


「谷保古墳」

 墳頂部のようすです。
 当日は、土地の所有者に声をかけて見学させていただきました。ありがとうございました!

<参考文献>
原田重久『わが町国立』
多摩地区所在古墳確認調査団『多摩地区所在古墳確認調査報告書』


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  1. 2017/06/02(金) 01:20:24|
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「下谷保古墳群 未登録古墳(第六天神社)」

「下谷保古墳群 未登録古墳(第六天神社)」

 「谷保天満宮」は東京都国立市谷保に所在します。菅原道真公の第三子、菅原道武公が建てたとされる、湯島天神、亀戸天神とならび関東三大天神の中の一社と称される神社です。この谷保天満宮参集殿の東側、天神坂上の梅林北方に祀られているのが、画像の「第六天神」の祠です。祭神は、面足命(おもたるのみこと)と煌根命(かしこねのみこと)の二柱の神で、これが古事記に出てくる神代の第六代目の神であることから第六天神と称されています。


「下谷保古墳群 未登録古墳(第六天神社)」

 画像は、第六天神社を北西から見たところです。学術的な調査が行われていないことから『東京都遺跡地図』には未登録となっているようですが、この神社は削平された古墳の墳頂部に建てられていると考えられており、1995年に発行された『多摩地区所在古墳確認調査報告書』には「崖線上に存在する為に、北側の甲州街道寄りから観察すると高さのない平坦な墳丘に見えるが、南側から観察すると約1.5m程の高さがある。」と記述されています。この場所が古墳であれば、「下谷保古墳群」の西端に位置する古墳ということになるようです。
 古墳はかなり平坦に削平されているようですが、この角度から見ると僅かな高まりを見ることが出来ます。


「下谷保古墳群 未登録古墳(第六天神社)」

 墳頂部のようすです。祠の周囲の河原石は、埋葬施設の石材を流用したものではないかと想像してしまいますが、真相はわかりません。。。


「下谷保古墳群 未登録古墳(第六天神社)」

 画像は、南東から見た第六天神社です。以前は、古墳の南側に建物があったので、『多摩地区所在古墳確認調査報告書』の「南側から観察すると約1.5m程の高さがある。」という記述を確認することは難しかったのですが、この建物が取り壊されたことにより、古墳の全体像をカメラで捉えることが出来ました。確かに甲州街道側から見るとほとんど高さは感じられないのですが、この角度から見るとはっきりと古墳を感じることが出来ます。


「下谷保古墳群 未登録古墳(第六天神社)」

 この谷保天満宮の東に広がる梅林遺跡では近年、古墳の石室と周溝が調査されています。これまでにこの周辺で発見されている古墳の埋葬施設はすべて河原石積みの石室でしたが、近年に発掘された石室は切石を積み上げたものだったそうです。
 この古墳は未発掘であることから埋葬施設については詳細不明ですが、石材らしき河原石を見ることが出来ます。主体部は河原石積横穴式石室でしょうか。。。


「下谷保古墳群 未登録古墳(第六天神社)」

 河原石を接写!


「下谷保古墳群 未登録古墳(第六天神社)」

 墳頂部から南側を見たところです。まだまだ、意外と高さが残されているようすがわかると思います。
 
<参考文献>
くにたち郷土文化館・国立市教育委員会『国立の古墳-四軒在家遺跡の発掘調査-』
多摩地区所在古墳確認調査団『多摩地区所在古墳確認調査報告書』


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  1. 2017/06/01(木) 01:12:35|
  2. 下谷保古墳群
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「神明塚古墳」

「神明塚古墳」

 画像は、国立市谷保栗原にある「神明宮」を南から見たところです。
 この神社は段丘縁辺に所在しており、周辺にはかつて古墳ではないかと考えられる塚が存在したといわれています。『東京都遺跡地図』には「神明塚古墳」の名称で、国立市の遺跡番号16番の”古墳時代の円墳(?)”として登録されています。学術的な調査は行われていないために詳細は不明で正確な所在地もわからないようですが、江戸時代の地誌『武蔵名勝図会』に記述があることからこの古墳の存在が知られているようです。


「神明塚古墳」

 画像は神明宮境内のようすです。少なくともこの神社の敷地内には古墳らしきマウンドは存在しないようですが、「神明塚古墳」はどこに存在したのでしょうか。

 『武蔵名勝図会』は、千人同心組頭で『新編武蔵国風土記稿』の編纂にも参加した植田孟縉著作の江戸時代後期の地誌で、多磨郡の名所や旧跡が挿絵入りで描かれています。同書には「この神明塚と城山の間に、神明の社地あり。往古よりの鎮守社にてもありしや。いま城山の地は神明の除地免なり。又伝この塚は百姓屋敷の内にて折廻したる土手の鼻の少し高き地にて、榎の古木一株あり。その下に板石の古碑一基土中に埋まりて、二尺程出たり。その上に雨覆いをなし、この碑を神明に祀れり。祟りしことあるゆえなりとぞ。土俗この石碑の謂われも不知。この塚の前の平らかなるところに大なる平面ありて、その下に石函の如きもの埋まりてありと数百年の言伝えなり。」とあり、城山とともに描かれた神明社の南西に「古塚」として古墳らしきマウンドが描かれています。


「神明塚古墳」

 武蔵名勝図会の挿絵を参考にすると、画像の周辺が古墳の跡地ではないかと推測されます。一部は宅地化されている区域もあるようですが、これまで古墳の周溝や埋葬施設が検出されたという記録は見当たらないようですので、農地となっているどこかに「石函の如きもの」が残されているのかもしれません。残念ながら、地上には古墳の痕跡は何も残されていないようです。


「神明塚古墳」

 古墳のあるところにお稲荷さんが祀ってあると、かつては墳丘上に祀られていたのではないかと気になってしまいます。多摩川流域の小円墳が単独で存在するとは考え難いですし、四軒在家古墳群のように、将来の発掘調査により群集する古墳群が検出される可能性もあり得るかもしれませんよね。周囲には畑地もかなり残っているし。。。。

<参考文献>
東京都国立市遺跡調査会・東京都国立市教育委員会『下谷保一号墳』
多摩地区所在古墳確認調査団『多摩地区所在古墳確認調査報告書』


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  1. 2016/06/30(木) 23:43:02|
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「南養寺古墳」

南養寺古墳

 「南養寺古墳」は、国立市谷保に所在するとされる古墳で、『東京都遺跡地図』には国立市の遺跡番号14番の遺跡として登録されています。

 この南養寺古墳は昭和29年(1954)、甲野勇氏と国立第一中学校有志により行われた「矢川遺跡」の発掘の際に発見されています。当時の記録によると、「南養寺南側の台地にあって、縄文遺跡の中に存する。外部を多摩川の礫をもって築造した積石塚で、内部主体は長方形の竪穴式石室であり、礫を持送り状に積み、その断面はアーチ状を成していた。遺物は何も発見されなかった。」と報告されており、石室の写真も残されているのですが、古墳の所在地は現在はわからなくなっているようです。
 『町勢要覧 昭和32年』では、滝乃川学園の東側の畑で発見されたと記載されており、また南養寺遺跡のの西側の「青柳古墳群」内に所在するという説もあるそうなのですが、これまでに行われた南養寺遺跡の発掘調査からは古墳は検出されなかったこともあり、現在のところは詳細不明とされています。

 画像は、南養寺南側の段丘上を南から見たところです。ちょうど国立郷土文化館と南養寺の敷地の境のあたりで、『東京都遺跡地図』にはこの辺りを古墳の所在地として登録しているようですが、残念ながら古墳の痕跡を見ることはできないようです。。。

<参考文献>
東京都国立市遺跡調査会・東京都国立市教育委員会『下谷保一号墳』
多摩地区所在古墳確認調査団『多摩地区所在古墳確認調査報告書』


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  1. 2016/06/28(火) 00:36:04|
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