今回紹介するのは、町田市山崎町に所在する「上山崎横穴墓」です。
『東京都遺跡地図』には、町田市の遺跡番号493番の「包蔵地・横穴墓」として登録されており、出土品として「石器」が記載されています。
この横穴墓については、かなり以前より存在は知っていたものの、なかなか訪れる機会がありませんでした。それが昨年、「こうせん塚」「乗越八幡跡」を見学した際に存在を思い出して、その足でまっすぐこの横穴墓に向かいました。
当日に急遽思い立って訪れたので、詳細までは調べていなかったのですが、横穴は1基のみであるものの開口している、という状況は知っていたので、現地に行けば見学できる、と思い込んで訪れてみたわけですが……

これが上山崎横穴墓の現状です。
横穴はコンクリートで塞がれており、残念ながら内部を見ることはできません。(がっくり)
整備されている状況からして内部の調査も行われているのではないかと考えて、帰りがけに町田市の中央図書館に立ち寄ってみましたが、報告書の類は見つけることができず、詳細はわかりませんでした。。。

もう一箇所、見かけた横穴です。
近づいて内部を覗いてみました。。。

実はこの日は、出発する時になぜか眼鏡をかけ忘れて、そのまま出かけてしまったんです。。。
年に1、2回くらい、私はこういうミスを犯します(ホントに信じられませんが)。
実際の横穴内部は画像よりも薄暗くて「うーん、よく見えない…」という状況で、帰宅後に画像の露出を上げてみて、ようやく確認することができました。
こーんな感じ。。。
さて、話は変わって、古墳とはまったく関係のない話なのですが。。。
最近の私は色々事情があって、わりと週末に帰省していることが多いのですが、つい先日の土曜日も暗くなってから実家に戻り、夕食後に独りでぼんやりと横になっていました。
そこで、生前の母が聞かせてくれた、とっても不思議なお話を思い出しました。
当時の母は、朝から晩まで夢中になって働いていました。営業のような仕事をしていて、朝8時過ぎには家を出て、夜遅くまで、車であちこちを飛び回っていました。仕事の途中に家の近くを通る際には、会社に戻るよりも自宅に立ち寄って昼食をとり、書類の整理などをして、また仕事に出ていたようです。
ある日の午後、いつものように家に立ち寄って書類の整理をしていたそうです。この日、少し疲れたなあと感じて、仮眠をとって休んでから出かけようと、2階に上がって寝室でごろりと横になったそうです。戦前生まれの母は昔の人ですので、寝室は畳の部屋で、そこに布団を敷いて寝る、というスタイルでした。
時間が経って、ウトウトとしかけた頃でした。
階下から2階に向かって、「とん、とん、とん、」と誰かが階段を上がってくる気配がして、目が覚めたそうです。
当時、私はすでに上京していて、父は単身赴任。妹も仕事に出かけていて、帰ってくるような時間ではありません。家には母しかいないはずです。
「いったい誰だろう?」
母の緊張は一気に高まりました。
すると、足元の襖がすーっと開き、誰かが入ってきました。
その瞬間、パキーンと体が動かなくなってしまったそうです。いわゆる金縛りですね。
どんなにもがいても、指一本動くことはできなかったそうです。
襖を開けて部屋に入ってきたのは、驚いたことに、それは20年近くも前に亡くなっているはずの母の祖母、つまり私のひいおばあちゃんだったそうです。(不思議なことに、目を閉じたまま金縛りにあっているにも関わらず、周りの光景は見えていたのだそうです。夢を見ているわけではなく、絶対に目は覚めていた、と母は断言していました。)
ひいおばあちゃんは、部屋の中に入ると「とんっ」をふすまを閉めて、寝ている母の足元から、すーっと移動してきました。
寝室には、大きな古い箪笥が三つ並んでいて、真ん中の箪笥の中段あたりには、着物を入れておくような、あまり高さのない引き出しが何段かあります。
ひいおばあちゃんは、この引き出しのある箪笥の前に前に立ち止まって、しゃがみこみました。そして、一番上の引き出しをすーっと引いて中を見て、「ないな~」という感じで首をかしげると、またすーっと引き出しを閉め、次にまた二段目の引き出しをスーッと引いて中を見て、やはり「ないな~」という感じで首をかしげると、またすーっと引き出しを閉め、まるで何かを探しているかのようにすべての引き出しの中を確かめると、来た時と同じように寝ている母の足元まで歩いて行って、襖を開けて帰って行ったそうです。
この話を母から聞いたのは、確か私が二十歳前後だったと思います。
私は少々面白がってしまって、友人が遊びに来た際に、母親に「ちょっとあの話、聞かせてやってくれよー」なーんて、ちょっと調子に乗って、ギャーギャー盛り上がっていました。
そしてその後、帰省を終えて東京に帰ってからは、この話はすっかり忘れてしまっていました。
その翌年、母方の祖父が亡くなり、家族で通夜と告別式に参列しました。
帰宅した夜、母がこんな話を聞かせてくれました。
お通夜の日を前にして、母は喪服をどこにやっただろうかと不安になって、仕事の途中で自宅に立ち寄ったそうです。「とんとんとんとんとん、」と階段を上がり、襖を開けて寝室に入ります。そして、タンスの前にしゃがみ込んで、一番上の引き出しをすーっと引いて中を見て、「ないな~」とすーっと引き出しを閉め、次にまた二段目の引き出しをスーッと引いて中を見て、やはり「ないな~」といすーっと引き出しを閉めました。
「ん?」
母は、同じ行動を以前にしたことがあるのではないかと感じて、考えてみると…。
そうです。
あの日に夢枕に見た、ひいおばあちゃんとまったく同じ行動をしていたのです。
母が、「おばあちゃんが、父(私の祖父)の死を知らせるために現れてくれたのかねえ。。。」と、遠い目で話していたのを今でも覚えています。
ひいおばあちゃんが母の夢枕に立ったのは、葬儀が行われるちょうど一年前ではなかったか、とも思うのですが、今となっては確認することもできません。
不思議なことがあるもんですよね。。。
<参考文献>
東京都教育委員会『東京都遺跡地図』
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- 2019/07/18(木) 00:32:16|
- 町田市の古墳・塚
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