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古墳なう

「大都市、東京の失われた古墳を探せ!」をテーマに、 ご〜ご〜ひでりんが実際に現地に足を運んで確認した古墳や塚の探訪記録。

「第六天塚古墳」ー世田谷区指定史跡ー

「第六天塚古墳」1

 画像は、世田谷区喜多見4丁目に所在する「第六天塚古墳」を北西から見たところです。
 『東京都遺跡地図』には世田谷区の遺跡番号26番の古墳として登録されています。

 喜多見古墳群中最も保存状態が良いとされている古墳で、墳丘は竹藪となっています。
 北側に世田谷区教育委員会による説明板が設置されており、次のように書かれています。

世田谷区指定史跡(古墳)
第六天塚古墳
所在地 世田谷区喜多見四丁目三番
指 定 昭和五十七年三月二十三日
古墳時代中期(五世紀末~六世紀初頭)の円墳。
昭和五十五年(一九八〇)と昭和五十六年(一九八一)
の世田谷区教育委員会による。墳丘及び周溝の調査
によって、古墳の規模と埋葬施設の存在が確認され
た。
これにより本古墳は、直径二十八・六メートル高さ
二•七メートルの墳丘を有し、周囲に上端幅六•八~
七•四メートル下端幅五•二~六•七メートル深さ五十
八十センチの周溝が廻り、その内側にテラスを有
し、これらを含めた古墳の直径は三十二~三十三メ
ートルとなることが判明した。またこの調査の際に、
多数の円筒埴輪片が発見された。
埋葬施設は、墳頂下六十~七十センチの位置に、長
さ四メートル幅一•一~一•四メートルの範囲で礫の
存在が確認されていることから、傑標ないし礫床で
あると思われる。
なお同古墳については、「新編武蔵風土記稿 」による
と、江戸時代後期には第六天が祭られ、松の大木が
生えていたとの記載が見られる。
この松の木は大正時代に伐採されたが、その際に中
世陶器の壺と鉄刀が発見されており、同墳が中世の
塚として再利用されていたことも考えられる。
   昭和五十九年三月
  世田谷区教育委員会



「第六天塚古墳」2

 西から見た第六天塚古墳です。
 近世のこの土地は喜多見村字陣屋と呼ばれ、江戸時代初期に喜多見若侠守の陣屋(屋敷)の一隅として築山に用いられてきたと伝えられています。
 『四神地名録』には「華林院の傍に古墳と覚しき岳有り。しるしの松一本有りて、至而の老樹也。風土記郡のうちに墳有る事を記せり。若し是らの墳にゃ、穿て見度もの也。」とあり、『新編武蔵風土記稿』の喜多見村の項には、「第六天塚 字天神森ニアリ、則慶元寺ノ前ナリ、松ノ大樹アリ、塚ハ高サ八尺許。」と書かれています。
 大正年間に朽ちて伐採されたという松の大樹は樹齢数百年の大木であったようですが、これは墳丘の北側にあったようです。よく見ておけばよかったですね。。。
 画像の手前の道路にあたる、墳丘の西側には「あぜっぽり」と称する幅3~4m前後の空堀があって、戦後にそこを埋め立てて瓦礫を2m以上の厚さで入れて、周りの土地より少し高くして、現在の区道となったようです。
 平成5年(1993)にはこの区道で発掘調査が行われ、墳丘西側は大きく削られており、本来の墳丘は最大約7m西側まで存在していたことがわかっているようです。


「第六天塚古墳」3

 南西から見た第六天塚古墳。
 主体部は、ボーリング調査により、東西に主軸を持つ礫槨ないし礫床の存在が想定されています。


「第六天塚古墳」4

 墳頂部の様子。
 稲荷を祀るという木製の祠が現存します。これは、もともとは北西の墳端近くにあったものを移動したものだそうですが、少々朽ち果てた印象です。祠を移した際に、墳頂平坦部をならしたりすることはなかったようです。


「第六天塚古墳」5

 墳丘には思わせぶりな河原石が見られます。
 まだまだ不明な点も多い第六天塚古墳ですが、今後の調査の進展が楽しみでもあります。

 いつか、お天気の良い日に現地説明会とかあったらいいですよね。
 解説をゆっくり聞いて、石室を見学したりして。
 コロナ騒ぎが早く収まったらいいですね。。。

<参考文献>
世田谷区教育委員会・世田谷区遺跡調査会『喜多見古墳群 Ⅰ』
東京都教育委委員会『東京都遺跡地図』
世田谷区教育委員会『1993年度 世田谷区埋蔵文化財調査年報』


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  1. 2020/04/28(火) 18:00:36|
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