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古墳なう

「大都市、東京の失われた古墳を探せ!」をテーマに、 ご〜ご〜ひでりんが実際に現地に足を運んで確認した古墳や塚の探訪記録。

「狛江百塚コンプリート2020」その7

37 東塚古墳

 前回に引き続き「狛江百塚コンプリート2020」、今回はその7です。

 最初の画像は狛江市中和泉1丁目所在の「東塚古墳」です。
 「狛江古墳群地名表」には37番に記載されており、『東京都遺跡地図』には狛江市の遺跡番号46番の古墳として登録されている、現存する古墳です。

 この古墳は発掘調査が行われて周溝が検出されており、間違いなく古墳であることが確認されています。本来の墳丘径は径約35m、高さ5m、墳頂平坦部径8mの円墳で、従来考えられていたよりも若干大きいことがわかっています。

 古墳は、個人宅の築山としてかなり改変は受けているものの、比較的良好に残されているようです。
 というか、こんなに古墳が残されている地域は少なくとも東京都内では唯一、狛江市のみですので、ホントに貴重な地域ですよね。
 私ゃあ東京在住の頃はちょこちょこ引っ越ししていましたし、一度くらい狛江に住んでしまえばよかったなあとちょっと後悔しているのですが、いつか東京に戻る日が来たらその時の宿題ですかね。。。

 この古墳は2018年5月13日の回で一度取り上げていますので、詳しくはそちらを参照してくださいませ。

【このブログの過去の関連記事】
http://gogohiderin.blog.fc2.com/blog-entry-897.html(2018/05/13「東塚古墳」)


38 役場前(駄倉塚古墳)

 画像は、狛江市中和泉1丁目にある「駄倉塚古墳」です。
 「狛江古墳群地名表」には38番に「役場前古墳」という名称で記載されており、『東京都遺跡地図』には狛江市の遺跡番号44番に登録されている、現存する古墳です。

 小田急小田原線狛江駅の改札を出て2~3分という、狛江古墳群中もっとも駅近な古墳です。
 開発により周囲を削られまくって現在の形状に落ち着いているようですが、直径32m~35m、高さ4.0m前後の規模を推定されている、実は大型の古墳です。

 この古墳は2018年5月13日の回で一度取り上げていますので、詳しくはそちらを参照してくださいませ。

【このブログの過去の関連記事】
http://gogohiderin.blog.fc2.com/blog-entry-61.html(2012/09/28「駄倉塚古墳(役場前古墳・駄倉1号墳)」その1)
http://gogohiderin.blog.fc2.com/blog-entry-1021.html(2019/09/12「駄倉塚古墳(役場前古墳・駄倉1号墳)」その2)


39 駄倉塚

 画像は、「狛江古墳群地名表」の39番に記載されている「駄倉塚古墳」の跡地周辺の様子です。
 この一帯は、銀行町と呼ばれた場所で、画像の右側あたりに銀行があり、その背後に倉庫(土蔵)があり、この倉庫に隣接して古墳があったといわれています。

 本来「駄倉塚古墳」と呼ばれていたこの銀行町の古墳は消滅、現存する「駄倉塚古墳」のかつての名称は「役場前古墳」ですから、いつの間にか名称が入れ替わってしまったんですね?
 まあ、今は役場ではなく市役所ですからね。

 この古墳は2018年1月31日の回で一度取り上げていますので、詳しくはそちらを参照してくださいませ。

【このブログの過去の関連記事】
http://gogohiderin.blog.fc2.com/blog-entry-854.html(「駄倉塚古墳」2018/01/31)


40 浅間塚

  画像は、「狛江古墳群地名表」の40番に記載されている「浅間塚」の跡地周辺の様子です。旧番地の「和泉2022番地」に詳細したとされる古墳です。

 この塚は「浅間塚」の名称の通り富士塚だったわけですが、この富士塚は富士講中によって築造されたものではなく、土地を所有する谷田部家の手で祀られたものであったそうです。
 六代目当主の谷田部平作氏はかなり熱心な富士信仰の信徒で、生涯に66度もの富士山登拝を達成し、千達となって行名を正辰と称しました。平作氏は江戸時代末期に自家の敷地内に直径5メートルほどの富士塚を築造して、富士山から運んだボク石(溶岩)を積み上げ、塚の上にはいくつかの石祠や石碑を建立して祀ったそうです。

 平作氏の没後も谷田部家の代々当主の手で守られてきたものの、昭和42年頃に新居の建築のために塚は取り崩され、なんと!新居の2階ベランダに直径4メートル、高さ1メートルの新たな富士塚が造られ、塚上にあった石祠や石碑とボク石の一部はこの塚上に移設されたそうです。
 新居のベランダは富士塚の重量を支えるために、柱には鉄骨をたくさん入れて頑丈な基礎を構築したそうです。
 最初に造られた浅間塚もさることながら、この2階ベランダに富士塚がある風景を見てみたかった!と思うのは私だけでしょうか。。。

 その後、平成13年に道路の拡張などにより再び居宅が取り壊されることになり、現在は高層マンションの屋上ベランダに石祠や石碑とボク石の一部が移されており、そこに高塚は存在しないそうです。
 ちなみに私はこの、現在の富士塚ともいえる屋上を見学したことはありません。

 江戸時代末期に造られたという富士塚が、元々そこに存在した古墳を流用して造られた可能性は、この周辺の古墳の分布状況からして十分に考えられると思いますが、古墳であったかどうかの真相もわかりませんでした。


 延享二年(1745)の泉村鑑に、「岩戸境石橋から弐つ塚地蔵迄三拾六間、駄倉二つ塚から松原五郎兵衛前四つ辻迄五百八拾六間」という記述が見られます。この「二つ塚」とは谷田部家の「浅間塚」と銀行町の「駄倉塚」ことを指すようで、二つ塚と呼ばれていたようです。。。
 

41 狐塚

 画像は、「狛江古墳群地名表」の41番に記載されている「狐塚古墳」の跡地周辺の様子です。
 地名表では旧番地の「和泉2059番地」が所在地とあり、『東京府北多摩郡狛江村土地宝典』で確認したところでは、画像の右側あたりが古墳の跡地となるようです。

 道路が右に弧を描いて折れ曲がっているあたりが、かつて存在した古墳の痕跡なのでは?と感じられるですが、真相はわかりません。。。


41 狐塚2.

 狐塚の跡地の向かい側は分かれ道になっていて、その間の三角地に庚申塔が祀られています。

 ひょっとしたらこれは「狐塚」に関係する石塔で、塚が削平された際にこの場所に移されたとか、もしくは実はこの三角地自体が狐塚の跡地なのではないかとか色々妄想が膨らみますが、真相は不明です。。。


41 狐塚3

 安置されている庚申塔と記念碑です。


42 無名古墳.

 画像は、「狛江古墳群地名表」の42番に記載されている「無名古墳」の跡地周辺の様子です。
 旧番地の「和泉2061番地」が所在地とあり、画像の道路の突き当たりの周辺が古墳の跡地ではないかと想定されます。

 古墳の痕跡は残されていないようです。。。


43 弁財天池1号墳

 狛江市東和泉3丁目、小田急小田原線狛江駅前のロータリー周辺は、かつては狛江第一小学校の敷地でした。
 小学校が移転後の昭和62年(1987)、狛江駅北口再開発事業による発掘調査が行われ、方形周溝墓と3基の古墳が確認されています。

 画像の、ちょうどOdakyu OX 狛江店のあたりが「弁財天池古墳 1号墳」の跡地となるようです。

 古墳は、幅3~4mの周溝が最大径30.1mの規模で正円に巡る円墳で、ブリッジが存在しています。出土遺物から5世紀第2~3四半期築造されたと推定されています。


43 弁財天池2号墳

 2号墳の跡地周辺の様子です。
 「狛江教育發祥之地」と「小学校のおもいで」の石碑が建てられているあたりですね。

 幅3~2.6mほどの周溝が外径17.2~18mの規模で正円に巡る円墳で、やはりブリッジが存在しています。
 1号墳、2号墳ともに横穴式石室の痕跡は認められなかったため、竪穴系の埋葬施設であったと推定されています。


43 弁財天池3号墳(大六天塚)

 3号墳の跡地周辺の様子です。
 外縁最大径25mの周溝が巡る円墳で、7世紀末から8世紀初頭の築造と推定されている古墳です。

 「狛江古墳群地名表」の43番の「大六天塚」の所在地が旧番地の「和泉2105番地」と記載されており、「弁財天池古墳1号墳」と「大六天塚」は同一のものではないかとも考えられます。
 とすると、「狛江古墳群地名表」にはこの古墳は「一部残存」と書かれていますので、分布調査が行われた昭和35年にはこの古墳は一部残存していたということになるわけで、とても興味深い古墳です。


44 印塔塚2

 「狛江古墳群地名表」の44番に記載の「印塔塚」は、元和泉1丁目の泉龍寺の境内に所在したとされる古墳です。『狛江古墳群地名表』では44番の「円墳」として記載されており、「若干起状があり径10m前後を推定 台地の南側縁辺に近い位置」と書かれています。

 画像の周辺が「印塔塚」の跡地とされる周辺の様子で、確かに若干の地膨れ程度の起状がみられますが、これが古墳の痕跡であると知らされなければ、おそらく誰も気がつかないと思います。笑。
 「印塔塚」という名称からして宝篋印塔と関係があるのではないかと考えてましたが、また塚が削平された際になにか遺物の出土はなかったのだろうかとも気になっていましたが、最近になって泉龍寺を訪れてお聞きしてみたのですが、残念ながら真相はわかりませんでした。。。

【このブログの過去の関連記事】
http://gogohiderin.blog.fc2.com/blog-entry-849.html(「印塔塚」2018/01/26)

 今日はここまで。次回に続きます。。。

<参考文献>
塩澤栄八郎『東京府北多摩郡狛江村土地宝典』
狛江市教育委員会『狛江市の古墳(Ⅰ)』
狛江市農業協同組合史編纂委員会『狛江市農業協同組合史』
狛江市『新狛江市史民俗調査報告書6 和泉の民俗』


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  1. 2020/12/04(金) 23:28:34|
  2. 狛江市/その他の古墳・塚
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