
画像は、上三川町上三川4987番地に所在する「正清寺」です。
このお寺の境内には、「上三川5号墳」なる古墳が存在します。
さっそく、見学に入ってみましょう。。。

これが上三川5号墳といわれる塚です。
古墳は鐘楼の基壇となっており、墳丘西側には石段が設けられています。
前回は、上三川1号墳である「八龍塚古墳」を取り上げましたが、この中で、八龍塚古墳にまつわる有名な伝説も紹介しました。
八龍塚古墳からかなりの近距離に存在するこの上三川5号墳が、かつて八龍塚の周辺に存在したという、7つの塚のうちの1基であるという可能性を考えたいところですが、そもそもこの鐘楼の基壇となっている塚は古墳なのでしょうか。。。
【このブログの過去の関連記事】
http://gogohiderin.blog.fc2.com/blog-entry-1258.html(「八龍塚古墳(上三川1号墳・普門寺西古墳)」2021/01/14)

西から見た上三川5号墳です。
上三川町教育委員会より発行された『上三川町の古墳Ⅰ』によると、古墳の規模は全長12m、高さは2mで、墳形は「方墳」とされています。

上三川町教育委員会より発行された『八龍塚古墳』の7ページには「周囲に存在したと思われる塚については、現在その存在は全く認められない。比較的近距離において2基の塚(古墳)の存在が指摘されているが、これも古墳として良いか疑問が残る。」と書かれています。
この2基のうちの1基が上三川5号墳であると考えられますが、学術的な調査が行われた記録はなく、古墳であるかどうかは分かっていないようです。(ちなみに「2基の塚」のもう1基は、八龍塚の北に存在した「上三川4号墳」であると思われますが、この古墳は近年の宅地化により消滅してしまったのか、見ることはできませんでした。。。)
今後、この塚が古墳であることが確認されれば、八龍塚の伝承にある7つの丸い塚の1基はこの5号墳であるということになると思われますが、それは今後の調査の進展を待たなければならないようです。

いろいろと不明な点も多い「上三川5号墳」でしたが、秋の紅葉の時期に訪れたこともあって、青い空と紅葉を背景に塚の上に設置された鐘楼が絵になっていました。
上三川は古墳の散策のために初めて訪れましたが、とても良いところです。。。
<参考文献>
上三川町『上三川町史 資料編 原始・古代・中世』
上三川町教育委員会『上三川町の古墳Ⅰ』
上三川町教育委員会『八龍塚古墳』
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- 2021/01/17(日) 18:53:58|
- 上三川町の古墳・塚
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