
画像は、町田市三輪緑山にある「西谷戸横穴墓群」を東から見たところです。町田市の遺跡番号449番の横穴墓です。
この横穴墓群は、鶴見川支谷の西谷戸を望む丘陵斜面に分布します。東京都により1959年に7基が、また1982~1983年に2基が調査され、合計9基が3つのグループを形成して存在していることが明らかになっています。9基のうちの5基の横穴墓から人骨・直刀・鉄鏃・ガラス玉などが出土しており、7世紀中頃から8世紀初頭にかけて築造されたと推定されています。地域における有力者の一族の墓と考えられています。
画像は、右から4号~5号~6号~7号墓となっています。

この古墳群は平成4年3月30日に東京都の史跡に指定されており、路上からいつでも見学することが出来るのですが、鉄柵が巡らされているため残念ながら横穴墓の中を見ることはできません。玄室内の様子を見ることが出来ればと思い、この開口したうちの1基(第5号墓)を遠くから写してみましたが残念ながら真っ暗でした。。。

画像は右から1号~2号~3号~8号~9号墓ですが、この5基は崩落が著しいようで埋め戻されています。今後、整備が行われるようです。思えばずいぶん昔にこの横を幾度となく車で通り過ぎていたのですが、その頃はてっきり防空壕だとばかり思っていました。もっとたくさん写真を撮っておけば良かったなあ。。。

埋め戻された1基を近くで見るとこんな感じです。町田市の案内板によると、よりよい環境での文化財の保護ができるよう整備するということですので、楽しみに待ちたいと思います。。。

この近くの通りがかりの小学校で見かけたのがこの案内板で、「椙山神社北遺跡」という縄文時代から古墳時代にかけての遺跡が発掘されているようです。4000年以上も前から人が住み続けている訳ですから、重みを感じてしまいますね。
<参考文献>
町田市史編纂委員会『町田市史 上巻』
町田市教育委員会『発掘された町田の遺跡』
現地説明版
- 2013/05/15(水) 00:22:50|
- 町田市の古墳・塚
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