
今回も引き続き、北区中十条2丁目所在の「富士塚古墳」の探訪の記録です。
一昨年、2019年の東京文化財ウィークにて、大田区の企画事業の「羽田富士」の見学会に参加しました。
この日、偶然にも北区の学芸員も参加しておられて、十条の富士塚古墳で行われる調査についてのお話もお聞きすることができました。
「現地説明会は絶対に開催してくださいね!」などと無理を言って、「考えておきますねー」みたいな会話で終わったのですが、その後の新型コロナウイルスの感染状況を考えると、現地説明会の開催はおそらく不可能であろうと思われます。
「十条富士塚」の中身は高い確率で古墳であろうと思っていますが、許されるなら版築の様子や石室等が見られないかなあと思っています。
富士塚は通り沿いにありますし、すぐ横には歩道橋もあります。
見たければ頻繁に見に行くしかない!
ということで、画像は昨年の8月に訪れた時の富士塚古墳の様子です。

すでに墳丘上の樹木はすべて伐採されており、塚の形状がよく観察できました。
鳥居や石碑などの石造物から塚上に置かれた富士の黒ボク石のすべてに番号が振られて、これらの調査と撤去が終わればいよいよ塚本体の発掘調査が始まる、という状況です。
なんだかちょっと名残惜しい気持ちになりますね。。。

鳥居です。
「富士神社」と刻まれた神額にも番号がふられています。

塚上の様子です。
黒ボク石の一つ一つにまで番号がふられています。
ミスの許されない、細かい作業ですね。。。

歩道橋からの撮影。
古墳としての墳丘は、東側が比較的よく残されている状況でしょうか?
塚の前面はコンクリートで覆い、南側斜面から後ろ側斜面に土の流れを防ぐためにコンクリート板を上から下にかけて縦に並べて土留めをしています。これは、第二次大戦中にこの塚に防空壕が掘られており、この影響でその後に山が崩れたことによるそうです。
この防空壕の様子も、調査により判明するのでしょうか。。。

北東から見た富士塚古墳。
そういえば、この日は平日だったように記憶していますが、調査が行なわれていなかったため、ゆっくり見学できました。笑。

北西から見た富士塚古墳。

富士塚の再整備のお知らせの掲示が貼られていて、整備前の富士塚と整備後の富士塚の比較図がCGによるイラストで掲載されていました。
これは整備前の富士塚です。

こちらは整備後の様子。
石碑類は極力同じ位置に設置されるようです。
富士塚の石段はさらに急斜面になる予感がしますな。。。笑。
以下、次回の「その6」に続く。。。
<参考文献>
現地説明板
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- 2021/03/26(金) 23:30:27|
- 北区/十条台古墳群
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| コメント:2
こんばんは!詳細なご報告ありがとうございます。
Twitterで、最近の様子をご紹介下さっている方の情報もありました。
どのような結果が出てくるのか楽しみですね。
- 2021/03/27(土) 23:27:49 |
- URL |
- torikera #frK3hhYY
- [ 編集 ]
torikeraさま、こんばんは!
私がTwitterをやっていないためか、チェックしていませんでした。情報ありがとうございます。
やっぱり石室が見たい!と思いますが、見学会は開催されないようなので、行ける時に見に行ってみようと思います。。。
- 2021/03/28(日) 21:08:19 |
- URL |
- ご〜ご〜ひでりん #G67hs.TE
- [ 編集 ]