
画像は、あきる野市引田にある「もみじ塚」を南から見たところです。あきる野市の遺跡番号73番の塚です。
この塚は、現在は周囲を大きく削られてしまっているものの、かつては塚の中央にもみじの大木があり多くの石像物が立てられていたそうです。平成元年に行われた発掘調査では、盛土の下にある2基の土坑のうちの1基が配石をもち、一部が焼けて覆土にも炭化物が認められたそうです。また盛土の下部にも炭化物が認められ、盛土を築く直前に火を用いた痕跡があり、更に盛土の土も特別なものを選んで塚を築造しているそうで、明らかに何らかの目的を持って築造された塚であるということです。「東京都遺跡地図」のインターネット公開版では、規模が15×15m、高さ1.5mの近世の塚であるとされています。

この「もみじ塚」はかつては塚が3つあったと云われていて、その一つを誰かが掘ったら青銅の鏡が出土したという言い伝えもあるそうです。ひょっとして周辺に古墳群が存在した可能性もあるのかもしれませんが、詳細はわかりません。

周辺には、古墳か塚だったのではないかと妄想の膨らむ祠も見られました。もみじ塚からは300mほど離れていますので、3つあったと云われる塚との関連は定かではありませんが、なかなか思わせぶりな祠です。
あきる野市は素朴で素敵なところでした。色々調べてみて再度訪れてみようと思っています。。。
<参考文献>
秋川市史編纂委員会『秋川市史』
もみじ塚遺跡調査団『もみじ塚遺跡 1989.11』
- 2013/06/14(金) 11:01:19|
- あきる野市/その他の古墳・塚
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