
前回に引き続き、宇都宮市下栗町に所在する「さるやま城古墳群」のその2。
最初の画像は「さるやま城古墳群8号墳」です。

この古墳、現地で見学すると二段築成の円墳のようにも感じられるのですが、さるやま城築造の際の土塁の残骸かもしれないし、真相はよくわからず。
さるやま城内の古墳群は、築城の際に故意に残されたものと考えられており、特に外堀沿いの古墳が残されていることから見張りのための櫓に使われたのではないかとも考えられています。
ちなみにこの8号墳は外堀沿いではありませんが、すぐ横には堀のような遺構が見られました。

墳丘南側には鳥居が建てられており、扁額には「岩室稲荷神社」と刻まれています。
また、墳頂部の覆屋の中には祠が祀られており、覆屋には「正一位稲荷大明神」と書かれています。
画像の右端(墳丘の東側)に大きな窪みがあるのがわかるでしょうか?
ここに横穴式石室が開口しています。

開口する横穴式石室の様子。
当然ながら、内部に入ることはできませんでした。。。笑。
天井石や奥壁に凝灰岩が使われており、側壁は河原石を小口積みしたものであるそうですが、開口部は狭く、内部を見ることはできませんでした。。。

こちらは9号墳です。
小さな円墳ですが保存状態は比較的良さそうです。

こちらは11号墳。
かなり大きな古墳です。
墳形は円墳であると思われますが、西側にある城跡の土塁と繋がっています。

11号墳の墳頂部の様子。
特に何もありませんでした。。。

12号墳。
こちらも比較的大きな円墳です。

12号墳の墳頂部の様子。
こちらも特に何もありません。。。
次回に続く。。。
<参考文献>
宇都宮市教育委員会『宇都宮の遺跡』
宇都宮市教育委員会『宇都宮市遺跡分布地図』
宇都宮大学考古学研究会「宇都宮市下栗町本郷山古墳墳丘測量調査報告」『峰考古 第7号』
人気ブログランキングへ
- 2023/03/04(土) 23:11:03|
- 宇都宮市の古墳・塚
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0