
ここ最近は、栃木市内の、旧西方町の古墳を取り上げてきましたが、実は古墳を散策する中で、偶然に出会った塚も数多く存在します。
今回は、西方町金井に所在する「庚申塚」を紹介しようと思います。
この塚は『栃木市遺跡分布地図』には掲載されていないのですが、旧西方村の『文化財調査票』には「庚申塚」として記載されています。
現在の塚は平らに整地され、また塚の周囲も方形に成形されていますが、『文化財調査票』に掲載されている写真は円形を呈する塚が土で盛られており、さながら古墳を思わせる風貌です。(キレイに整備されたほうがいいに決まっているのですが、整備されていない土盛りの塚がいいと思ってしまう私の感覚はいったいなんなんでしょう。。。)

正面から見たところ。
まだ若干の高さは残されています。

これが、整備前の庚申塚の姿です。
古墳みたいでしょ。
うん、こっちが好きだな。。。笑。

塚上には今もかわらず、多くの石造物が建てられています。
左は庚申塔で、標準六手の青面金剛像です。
周辺地域の5戸で庚申の日に祀っていたそうです。
真ん中は馬頭観世音の石塔、右は正体不明の石祠です。
それにしても、周辺にはこの庚申塚以外にも多くの塚が存在するのですが、この庚申塚だけが『文化財調査票』に掲載されているのはどうしてなんだろう。。。

塚の整備後に建てられた「柴南 庚申塔」の石碑です。
平成25年建立と刻まれていますので、塚もこの時期に整備されたものと思われます。

同じく塚上にある石祠です。

奥にある墓地の方が大きくて、こちらの方が古墳っぽく見えてしまいます。笑。
<参考文献>
西方町教育委員会『西方村 文化財調査票 金井・本郷・金崎編』
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- 2023/05/09(火) 23:26:08|
- 栃木市の古墳・塚
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