
前回に引き続き、今回も那須烏山市南大和久に所在する「大和久古墳群」、その第2回となりますが、今回は1号墳の南に近接する3基の円墳を紹介しようと思います。
最初の写真は、「大和久古墳群林先支群2号墳」です。
北東方向から古墳群に向かうと、最初に視界に入るのがこの2号墳になるかと思います。
墳丘は良好に残されており、南北径は約8m、東西径は約9m、高さ1.5mという小円墳です。
ここも、私が最初に訪れたときはかなり草ボウボウだったのですが(夏だったし仕方がないけど)今は草が刈られて墳丘全体が見渡せる状況になりました。。

2号墳の墳丘裾には「那須烏山市指定文化財・大和久古墳群」と書かれた標柱が設置されています。
が、解説文は無し。
このあたりもこれから整備されていくといいですよね。。。

墳頂部には特に祠が祀られていることもなし。
また石室が露出することもなし。
盗掘を受けたような様子もなく綺麗な墳丘です。

こちらは3号墳を南東から見たところ。
荒川沿いの崖に最も近接した古墳で、崖崩れが起こったら古墳も崩壊してしまいそうです。
規模は、南北径は約8m、東西径は約9m、高さ1.7mという小円墳です。
こちらも墳丘遺存状況は良好で、盗掘痕も見られません。

今年9月30日の文化財巡りの様子。
3号墳に向かう参加者です。
この日のために、栃木県立博物館名誉学芸員の柏村氏が4基の古墳の草刈りを行ったそうで、すべての古墳の墳丘が確認できるようになりました。。。

3号墳の墳頂部。

4号墳を西から見たところ。
1号墳の前方部南に築造された円墳で、直径約10.5m、高さ約2.5mと、2号墳、3号墳より若干大きな古墳です。

2号墳横から4号墳を観察する参加者。
こちらも9月30日の文化財巡りの様子です。

さて、この林先支群の敷地内にはもう一箇所、正体不明の高まりが存在します。
北東方向から古墳群に向かうと、2号墳の手前に農道の左側、墓地の手前に高まりが存在します。
むしろこの高まりが一番気になるぜ。。。

謎の高まりを2号墳の墳丘上から見たところ。
古墳の残骸のようにも感じますが、ただの残土の山にも見えます。
う〜ん、、、古墳じゃないのかな。

荒川を挟んだ対岸、西側から古墳群が所在する段丘を見上げてみました。
大木の左側あたりに前方後円墳である1号墳、大木の奥に2号墳〜4号墳が存在します。

川って蛇行しますよね。。。
古墳群は、天狗の鼻のように突き出た先端の対岸に存在します。
もちろん、古墳時代の川の流れが現在と同じであったかどうかはわかりません。。。

お、おえおえ、滝だよ。。。
数メートルほどの小さな滝ですが、古墳群のすぐ横から流れ落ちていてびっくりしました。
<参考文献>
南那須町史編さん委員会『南那須町史・資料編』
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- 2023/10/29(日) 02:08:45|
- 那須烏山市の古墳・塚
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