
画像は、荒川区荒川3丁目にある「庚申塚」を北から見たところです。
昭和7年(1932)に発行された『三河島町郷土史』には「宮地3031番地の庚申塚」として紹介されており、「三河島改正通り(之れは後に鎮座せしもの)境内の庚申塚は現に十坪程の一小丘をなし以前には十八坪程あったと云ひ。」と書かれています。かつては大きな塚が存在したものの、同所が書かれた昭和初期には削平されて小さくなっている様子がわかります。
現在も3基の庚申塔が立てられています。慶安5年(1652)銘の庚申塔は荒川区内で確認されている庚申塔の中では3番目に古いもので、江戸の庚申塔における「青面金剛」を刻んだ所見として知られているそうです。

明治29年に「耳なし不動尊」が現在のこの庚申塚の敷地に移され、同時に「三峰神社」も当地に移されて、庚申塚は三峰神社の境内となっています。祠のある辺りはやや小高くなっているようで、塚の面影が残されているのかもしれません。
訪れた当日も複数の参拝人がお参りに来ていました。地元の人に大切に祀られているようです。。。
<参考文献>
荒川区立荒川ふるさと文化館『三河島町郷土史』
東京都荒川区教育委員会『荒川(旧三河島)の民俗』
学生社『荒川区史跡散歩』
- 2014/05/22(木) 23:42:06|
- 荒川区/町屋-三河島 微高地
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