画像は、板橋区赤塚5丁目にある「妙見祠」を東から見たところです。画像の左側が「赤塚城二の丸跡」の石碑で、その右横にあるのが妙見祠です。『東京都遺跡地図』には、板橋区の遺跡番号138番の年代不詳の名称のない塚として登録されています。
板橋区教育委員会から発行されている『まち博ガイドブック』にはこの「妙見祠」について次のように書かれています。
妙見菩薩は北斗七星を神格化した菩薩で、国土を守り災難を除去し、敵を退け人の寿命を延ばす霊験があるとされています。千葉氏の祖、平忠常が長元元年(1028)に関東に乱を起こし、追討軍との戦いで危機に陥った時に、妙見菩薩が現れて助けられたとの伝説から、千葉氏の守護神として崇められています。千葉氏の月星の家紋はこれに由来します。(『文化財シリーズ第76集 まち博ガイドブック(下赤塚・成増・徳丸・高島平)』35~36ページ)
昭和29年に発行された『板橋区史』には、古墳表のほかに往時の「妙見塚」の写真が掲載されています。昭和初期頃までは塚は残存していたようですが、現在は跡形もなく削平され、この「妙見祠」のみが残されています。
出土品の言い伝え等、塚についての情報はほとんど見つからずこれが古墳であったのか塚であったのか、詳細はわかりませんでした。
妙見塚の所在する「乗蓮寺」で有名な「東京大仏」です。この大仏は昭和56年、赤塚城主であった千葉氏一族をはじめ、日清日露戦役、第二次世界大戦での戦死者を供養するために建立されたものだそうで、高さは13mもあるそうです。この乗蓮寺の敷地内にも数多くの文化財が残されていて、見応えがあります。。。
<参考文献>
東京都板橋区役所『板橋区史』
板橋区教育委員会『文化財シリーズ第76集 まち博ガイドブック(下赤塚・成増・徳丸・高島平)』
- 2015/01/13(火) 10:53:19|
- 板橋区/その他の古墳・塚
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