
画像は、世田谷区喜多見4丁目にある稲荷塚古墳を西から見たところです。

この古墳は、墳丘実測図によると8m×10mほどの隅丸長方形を呈していますが、調査の結果この古墳の見かけの墳丘は、復元径約13m、高さ約2.5mの円墳で、周囲に幅約2.5mの周濠がめぐっていることが判明したそうです。
長さ6mの横穴式石室は凝灰岩切石で羽子板形に築造されています。調査は昭和34年と昭和55年に行われ、石室内から圭頭太刀、直刀、刀子、鉄鏃、耳環、玉類、土師器、須恵器が出土しています。

画像は、墳頂部を東から見たところです。こぶし大の円礫が見られ、特に墳頂西側に多量に集中しています。墳頂の祠が建てられた際に、若干の土が削られているようです。
古墳公園として整備保存されていて、世田谷区教育委員会による説明板が設置されています。
<参考文献>
世田谷区教育委員会『世田谷区遺跡調査報告2 喜多見古墳群Ⅰ』
多摩地域史研究会『多摩川流域の古墳』
現地説明版
- 2012/08/07(火) 05:00:52|
- 世田谷区/喜多見古墳群
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