
大田区東雪谷2丁目付近に所在したとされるのが「雪ケ谷行人塚」です。『東京都遺跡地図』には大田区の遺跡番号49番の”奈良時代から平安時代の墳墓”として登録されています。
「雪ケ谷行人塚」は旧鎌倉街道沿い、小名・石川(現在の東雪谷2丁目23番地あたり)に所在したといわれています。江戸時代に地誌、『新編武蔵風土記稿』にも記述が見られ、「行人塚 小名石川にあり、名義を伝へず、」と書かれています。
東急池上線の軌道敷地にあたっているといわれており、『東京都遺跡地図』に登録された位置を参考にすると、画像のあたりが塚の推定地ではないかと思われますが、正確な跡地はわかりません。前回紹介した「雪ケ谷笹丸大塚」と近距離にあり、笹丸大塚の跡地が切り通しとなって台地ごと削り取られているのに対して、この「雪ケ谷行人塚」の跡地は土が盛られて線路が敷かれているのでひょっとして何か痕跡が残されているのではないかと期待しましたが、残念ながら塚の面影を見ることは出来ません。。。
<参考文献>
大田区教育委員会『大田区の文化財第30集 考古学から見た大田区 ―横穴墓・古代・中世 資料集―』
東京都教育委員会『東京都遺跡地図』
- 2015/08/25(火) 09:36:45|
- 大田区/その他の古墳・塚
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