
「舟塚山古墳」は、茨城県石岡市北根本に所在する前方後円墳です。茨城県内で最大、東日本でも2番目の規模を誇るこの古墳は、墳丘の長さが186m、前方部幅100m、後円部径90m、前方部高10m、後円部高11mという巨大前方後円墳です。この地域の大豪族の墳墓と考えられており、昭和47年の周溝確認発掘調査で円筒埴輪が出土していることから、5世紀前半に築造された古墳であると推定されています。
前回紹介した「虎塚古墳」の彩色壁画を見学した後、どうしても見学したくて車を飛ばして訪れた古墳ですが、印象はとにかくデカイ!まるで畑の中にぽっかりと戦艦が浮かんでいるような感じで、「舟塚山古墳」の名称も納得です。

画像は北西から見たところです。右手前が前方部、左奥が後円部です。
東日本最大とされる群馬県太田市の「天神山古墳」は墳丘一面を木が覆っていて形状が把握し難い印象でしたが、この「舟塚山古墳」は見通しが良く、墳丘全体を観察することが出来ます。また、「天神山古墳」の表面には葺石がゴロゴロと転がっていて、埴輪片も観察できた記憶があるのですが、この「舟塚山古墳」には葺石は存在しないようです。

後円部から前方部を見るとこんな感じ。
芝生が植えられて整備されており、三段に構築された墳丘の形状がはっきり見て取れます。

前方部から後円部を見たところ。後円部径よりも前方部が長いことは仁徳仁徳天皇陵(大仙陵古墳)などに共通する特徴であるそうです。

後円部西側に建立されている鹿島神社です。この神社の造営のために墳丘西側がが削平されています。

現地説明版に掲載されていた舟塚山古墳の空中写真です。やっぱりデカイ!という印象ですね。舟塚山古墳の陪墳と見られる付近の円墳からは木棺が発見され、短甲、直刀、盾などの副葬品が出土しているそうです。
<参考文献>
現地説明版
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- 2015/11/10(火) 02:47:45|
- 茨城県の古墳・塚
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