
御嶽塚古墳群は、JR南武線西府駅南側の府中崖線上に広がる、府中市西端に存在する古墳群です。東西約600m、南北約100mの範囲に分布しており、西端は国立市の「下谷保古墳群」につながると考えられています。当初は「高倉古墳群」の一部であるとされていましたが、古墳の分布に違いが見られることや高倉古墳群との間に小規模な開析谷が入り込んでいることから、現在は別々の古墳群とされています。
「御嶽塚19号墳」は武蔵国府関連遺跡の第1374次調査により確認されています。墳丘は既に消滅して存在しなかった古墳ですが調査により周溝が検出されており、推定内径18mほどの周囲に幅約3m深さ約70cmの周溝が巡る円墳であると推定されています。主体部は検出されていないため詳細不明で、周溝からは土師器の丹塗りの坏や刷毛目のつく甕などが出土しています。
画像は府中市西府町1丁目の御嶽塚19号墳の跡地を南東から見たところです。画像の道路の右側あたりが19号墳の跡地となるようですが、やはりこの古墳も地上に痕跡を見ることはできないようです。。。
<参考文献>
府中市教育委員会・府中市遺跡調査会『武蔵国府の調査 41』
府中市教育委員会・府中市遺跡調査会『武蔵国府関連遺跡調査報告 40』
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- 2016/02/24(水) 01:00:32|
- 府中市/御嶽塚古墳群
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