
清瀬市竹丘2丁目に所在する「下里富士」は、清瀬市と東久留米市との境を流れる野火止用水の北側に築かれている富士塚です。武蔵野に多く見られる円錐状の富士塚で、その姿から地元では「三角山」と呼ばれています。

塚の正面の山裾に、石造の明神鳥居が建てられています。富士塚によくあるボク石はなく、赤土が露出した塚上には樹木が茂って塚そのものがこんもりとした森のようになっています。
石碑の数は少なく、明治12年(1879)造立の「小御嶽神社」碑が最古のもので、この種の碑は一般に塚築造の際に塚に立てられるのが普通であることから、この富士塚は文化3年(1806)から明治12年(1879)の間に築造されたことが推定されています。

鳥居をくぐると、頂上に登る石段が直線的に造られています。これは、従前には電光状か「く」の字状に造られていた登山道を、後にこのように直線的になおして、登りやすくしたのではないかと推察されているようです。

山頂のようすです。富士浅間神社が祀られています。
<参考文献>
日本常民文化研究所『富士講と富士塚』
現地説明版
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- 2017/11/19(日) 00:17:07|
- 西東京市•東久留米市の塚
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