
画像は、清瀬市上清戸2丁目に所在する「お塚様遺跡」を南から見たところです。『東京都遺跡地図』には、清瀬市の遺跡番号64番の「中世の塚」として登録されています。
地元の人には「お塚さま」として知られているこの塚は、昭和50年発行の『多摩の歴史2』には「塚の周囲は数十メートルあって高さは約1メートルほど」とあり、昭和54年発行の『清瀬・田無・保谷・東久留米・東村山史跡散歩』には「直径5メートル、高さ0.7メートルの塚」と書かれており、昭和の時代に周囲を削られて小さくなっていったのかもしれません。現在は、開発が進んだ住宅地の中で更に小さくなっているようです。かつては塚上に樹木が茂っていたようですが、今では枝を切られたかつての大木が肩身を狭くしています。

画像は南西から見たお塚さまです。この角度から見ると、マンションの駐車場の一角にひっそりと残されているようすがわかります。貴重な塚ですから、しっかりとした説明板があれば良いと思うのですが、南北朝時代に新田義貞がここを通った時に、愛馬に死なれてしまったことからここに埋めて、供養したという言い伝えが残されているようです。
<参考文献>
武蔵野郷土史刊行会 有峰書店『多摩の歴史2』
江幡潤『清瀬・田無・保谷・東久留米・東村山史跡散歩』
東京都教育委員会『東京都遺跡地図』
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- 2017/11/20(月) 00:10:06|
- 西東京市•東久留米市の塚
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