
「港区№33遺跡」は、港区麻布台1丁目に所在する古墳(円墳)ではないかと考えられている遺跡です。『東京都遺跡地図』には、港区の遺跡番号33番の「古墳?」として登録されています。
江戸時代のこの周辺は大名屋敷が建ち並び、古墳らしきマウンドの周辺は「出羽米沢藩上杉家・豊後臼杵藩稲葉家屋敷跡」として港区の遺跡番号32番に登録されています。この遺跡の一角で昭和57年度に行われた発掘調査では、旧石器時代から古墳時代までの遺物が出土しており、この地で原始・古代から人びとが活動していたことが判明しています。そしてその後、平成26年(2014)には、古墳の位置や残存状況の確認と保護、保存のためのデータ取得のための、掘削を伴わない地中レーダー探査が行われており、古墳と、その周囲に築造された周溝が残存する可能性が確認されています。(まぎらわしいですが、古墳であると断定したわけでもないようです)
古墳は麻布郵便局の建物の裏手にあり、立ち入りが許される場所ではないことから遠方からの撮影となりました。今後の発掘調査により古墳であることが確認されて、見学会が行われる日を待つしかなさそうですね。。。
<参考文献>
鳥居龍蔵『上代の東京と其周囲』
港区教育委員会『港区埋蔵文化財調査年報 12』
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- 2018/01/14(日) 23:15:39|
- 港区の古墳・塚
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麻布郵便局周辺では再開発が決定していて郵便局は11月に移転、7月から発掘調査中です。三年坂からマウントを確認したら確認できなかったのですでに削られたのではないかと思います。
- 2018/10/22(月) 08:12:39 |
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- 挂甲の武人 #o6.nH2Qo
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挂甲の武人さま、こんばんは。
そうなのですね?全く知りませんでした。
貴重な情報ありがとうございます。
せっかく行われた、掘削を伴わない地中レーダー探査も、古墳が消滅してしまうのでは残念ですね。
早速時間を見つけて見に行ってみようと思います。。。
- 2018/10/22(月) 23:27:42 |
- URL |
- ご〜ご〜ひでりん #gQ5tgH1Y
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