
「塚原古墳群10号墳」は、平成9年に行われた緊急調査により周溝の一部が検出され、存在が確認された古墳です。墳丘径約18mの円墳と推定されており、幅1.3~2.4m、深さ20~40cmの周溝には陸橋部の存在が、また主体部は横穴式石室が想定されているようです。築造年代は不明とされています。
画像は、10号墳の跡地としてだいたいこの辺り、という場所ですが、発掘調査ののちに宅地として開発が進められており、地上に古墳の痕跡は見ることができません。
塚原古墳群は、発掘調査により少なくとも11号墳までは確認されているようですが、私が実際に現地で場所を確認したのはこの10号墳までです。ちなみに現在公開されている『東京都遺跡地図情報インターネット提供サービス』では9号墳までしか掲載されていないようです。

かつては「塚原(つかっぱら)」と呼ばれたこの一帯も、西側の一部を除いてかなり宅地化が進んでおり、残存する墳丘が見られるのは個人の邸宅内に残された1号墳1基のみとなっているようです。
画像は、宅地化を逃れた古墳群の西側一帯の、この画像のみはわりと最近の画像です。あえてバス移動をして、ぶらっと立ち寄ってみたのですが、特に大きな変化は見られないようです。4号墳、8号墳、9号墳は、残存部分が地中に残されているものと思われますが、やはり地上に痕跡を見ることはできません。
今後、発掘調査が行われれば多くの古墳の周溝が確認されるのではないかと思われますので、調査の進展が楽しみな地域です。。。
<参考文献>
多摩地域史研究会『多摩川流域の古墳時代 ー国府以前の様相ー』
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- 2018/10/05(金) 01:33:11|
- 多摩市/和田古墳群
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